視線で操作するスイッチ
従来、コミュニケーション等の「操作支援スイッチ」には接点式、帯電式、光電式、呼気式、圧電素子式、風船式等が使われ、病状の進行や使う方の身体の機能に合わせた使い勝手等によりスイッチの種類を選択しますが、病状の変化等によりスイッチの買い替えがやむを得ないこともあります。
神経難病であるALS(筋萎縮性側索硬化症)等の進行性筋萎縮症は、経過的に動かそうとする筋肉が全て動かなくなりますが、目の動き(眼球や瞼)は最後まで機能していることが多くなっています。この目の運動機能を活用することにより、今まで受け身で待っていた方々が自発的に助けを呼び、身の回りにある機器の操作等が自らできる様になります。
できなかったことができる喜びのお手伝いができればと思い、「アイスイッチ」を開発しました。
「eyeSwitch」は株式会社エンファシスの登録商標です
様々な機器を操作できます
アイスイッチはALS(筋萎縮性側索硬化症)等の四肢が不自由な方々や寝たきりの高齢者を対象にした装着物なしでも身近なものを操作できる、新たな入力方式の福祉用具です。
アイスイッチは、2014年に開催された国際福祉機器展が初出展になりますが、その後の様々な声を元に数々の改良を加えています。
主な改良点は、「設置、登録操作の簡略化(ファインダー、背面LEDの追加)」が挙げられます。今後もさらに改善されていくアイスイッチにご期待ください。
福祉系助成事業に採択されました
アイスイッチが、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の福祉用具開発実用化支援 3テーマの内の1つに選ばれ支援を受けました。
期間:2016年7月20日-2018年3月20日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構は、日本のエネルギー・環境分野と産業技術の一端を担う国立研究開発法人である。
略称NEDO(ネド、New Energy and Industrial Technology Development Organization)。2003年10月に同名称の特殊法人より独立行政法人へと移行した。本部は神奈川県川崎市。
平成30年度かわさき基準(KIS)認証福祉製品
視線による操作支援スイッチ、アイスイッチが自立支援を中心概念とした「人格・尊厳の尊重」「利用者の意見の反映」「自己決定」「ニーズの総合的把握」「活動能力の活性化」「利用しやすさ」「安全・安心」「ノーマライゼーション」の8つの理念を持つ「かわさき基準(KIS)」に認証されました。2019年3月19日に認証式が行われました。
かわさき基準とは、利用者にとって最適な福祉製品のあり方を示した、独自の基準であり、「自立支援」を中心概念としています。ここでいう「自立」とは、すべてを自分でできることを意味するのではなく、「自らが望む」、「主体的に選択、自己決定できる」ことであり、家族や地域が協力することも含めて実行、実現できることを指します。
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